暮 [美ヶ原 冬]
刻一刻と、色が変わる
夕暮れ時と日の出直後は、日中には見られない雪紋の影が出現する
密度が濃い撮影が出来る時間帯だ
東京で、久方ぶりの本格的な雨の日、美ヶ原に降ったのは当然、雪だった
新雪を求め、翌早朝駆け付けると、道路は除雪前・・・
4WD車の深い轍(わだち)を頼りに、車の腹を擦りながら登った
が、1700mを過ぎた急坂の、轍が何本にも分かれた所で、轍から滑って外れスタッグ
スコップ無しで掘り起こし、普段の3倍の時間を掛け、ようやくたどり着いた
そして苦労して着いた先には・・・
雪上車のキャタピラの跡さえ消えた、誰の踏み跡もない美しい雪原が待っていた
無風快晴、春の陽差しは、アウターを脱いでも汗ばむほどだ
しかし残念、この天候は春霞を呼び、目の前の王ヶ頭さえ霞んで見える
こんな時には、写真撮影より雪遊び・・・
二日間に渡り、縦横無尽に踏み跡を付けてきた
心地よい筋肉痛が残ったが、使える写真はまったく残らなかった
これから先は、遠望が利く日は少なくなりそうだ
もう春だものなぁ・・・